ホルモンと睡眠の関連性|眠れない・疲れが取れない原因とその対処法

睡眠編

「寝たいのに眠れない」「寝ても疲れが残る」
年齢のせいだから、しょうがない、、、

本当にしょうがないのでしょうか?

このような状態は、体の“回復システム”がうまく働いていない状態になります。

原因は大きく分けて2つ。ホルモンの乱れと自己治癒力の低下。
その結果、体が回復しきれずに、眠っても疲れが残っている状態になります。

”ホルモンが乱れる行動”や”自己治癒力が下がる行動”をしていないかを見直すことで、改善するきっかけになればと思い、ご紹介します。

眠れない・寝ても疲れが残る原因

眠れない、疲れが残る人に共通しているのは、
「回復作業が追いつかない」という状態。

とくに以下の4つが崩れていることが多いです。

自然治癒力(回復力)が低下している

人は、自然になおそうとする機能が元々備わっています。
子供がいくら疲れても、寝ると回復するのはこの自然治癒力が高い状態だからなのです。

しかし、大人になるとどうでしょうか?
野外活動をする機会が減り、デスクワークも急増しています。

体を動かさない環境にいると、筋肉ポンプが使われず、
血流が滞る → 酸素や栄養が細胞へ行かない → 回復が遅れてしまいます。

睡眠時間ではなく「深さ」が足りない

代表的な原因は口呼吸
口呼吸は呼吸が浅く早い状態です。アドレナリンが分泌され、睡眠しているのにも関わらず興奮状態になり、浅い睡眠になってしまいます。

・睡眠時の「いびき」「歯ぎしり」「よだれ」
・朝起きたときの「口が乾いている」「口臭」

これらを指摘されたことがある方や自覚がある方は、早めに歯科へ相談してみましょう。

ホルモンバランスの乱れ

・セロトニン不足(精神が安定しにくい)
・コルチゾール過剰(ストレスで上がりっぱなし)
・ドーパミン過剰(スマホ・SNSの過剰刺激
・性ホルモン低下(疲労回復力が落ちる)
・プロラクチン過剰分泌(やる気低下・だるさ

男性の場合、セルフプレジャーによる”次の日の異常なだるさ”はプロラクチン過剰分泌によるもの。この場合、タンパク質や亜鉛の摂取や直後に筋トレや散歩、シャワーなどドーパミン分泌を促すことをすると軽減されます。

人間は、快楽をもとに行動する習性があります。
「過剰」「刺激的」なことは、ドーパミンが出るため幸福感を感じられますが、ホルモンバランスを崩す大きな要因となります。
長い目で見ると、「何事もやりすぎず、適度がベスト」です。

疲労が蓄積しすぎている

疲労には種類があります:

・内臓疲労(過剰な飲酒)
・自律神経疲労(過労働)
・栄養不足(タンパク質やビタミン)
・精神的ストレス

これらが重なると、体は“寝ても回復しにくい”状態になります。

具体的な対処:日中、夕方の過ごし方

睡眠は「日中の過ごし方」眠りの土台をつくっています。
ここでは、整体的な視点・自律神経・ホルモン・血流の仕組みを踏まえて、効果の理由までしっかり解説します。

軽い運動を入れる(数分でOK)

  1. 交感神経 → 副交感神経の切り替えが起きるため
     体は「メリハリ」がないと夜に休息モードへ移行できません。
     軽運動で交感神経が一度“上がる”ことで、夕方に自然と“下がる力”が働きます。

  2. 血流が改善し、自然治癒力が働きやすくなるため
     運動で筋肉が動く → 末端まで血液が流れる
     → 内臓や脳にも酸素や栄養が届く
     → 夜の回復作業がスムーズになる。

  3. セロトニンが増え、夜のメラトニンがしっかり出るため
     リズム運動(歩く・軽いスクワット)はセロトニンの刺激になります。

特に精神的疲労が強い人は効果が出やすい
頭ばかり使うと交感神経が下がらず、眠れなくなる。
身体を少し使うだけでバランスが取れます。

朝に太陽光を浴びる(1〜3分でOK)

  1. 体内時計がリセットされ、夜に眠気ホルモンが出る準備が始まる
     朝の光 → 視神経 → 脳の視交叉上核に伝達
     → 体内時計が「今が朝」と認識
     → 夜にメラトニンを分泌するリズムが整う。

  2. コルチゾール(覚醒ホルモン)が自然に上がるため、日中の眠気が減る
     朝にコルチゾールが上がる → 夕方に自然と下がる。
     夜にコルチゾールが下がらないことが不眠の最大原因の一つ。

  3. セロトニンが光刺激で分泌されるため
     朝の光 → セロトニン活性↑
     → 夜にはメラトニンに変換され熟睡しやすい。

★曇りでもOK。

血糖が乱れない食事をする

  1. 血糖の乱れは“交感神経の乱れ”と直結するため
     甘い物・菓子パン → 血糖急上昇 → インスリンで急降下
     → 低血糖で焦り・イライラ・不安
     → 交感神経がさらに優位になる
     → 夜になっても神経が切れず眠れない。

  2. 深夜の空腹・ドカ食い・覚醒を招くため
     日中血糖が乱れる → 夜に血糖が下がりすぎて目が覚める → 不眠が固定化。

  3. 内臓が疲れ、自然治癒力が落ちるため
     消化にエネルギーを使いすぎる → 内臓疲労
     → 夜の回復作業(細胞修復・ホルモン調整)が追いつかない。

「砂糖・菓子パン・ジュースを減らす」と睡眠が劇的に変わる人が多いです。
どうしても深夜まで起きていると食べたくなりますので、寝られる土台を作っておきましょう。

思う存分、快楽ホルモンを日中に出す

※快楽と言っても「依存型の快楽(ゲーム・SNS)」ではなく、
体にとって自然な快のこと。

主に、オキシトシン(安心ホルモン)、セロトニン(精神安定)など

日中で楽しむ・安心する時間が少ないと、それを寝る前に行おうとします
できるだけ、日中や夕方までに楽しんで、夜はリラックスする習慣をつけておきましょう。

昼に満たされている → 夜に眠れる
昼に心が乱れている → 夜に満たそうとして眠れない

具体的な対処法:寝る前の過ごし方

寝る前は、スムーズに眠りにつくための準備となります。

刺激を入れない(光・情報・感情刺激)

  1. スマホの光はメラトニンの分泌を40〜60%抑えるため
     脳が「今は昼」と誤認 → 眠気ホルモンをストップ。

  2. SNS・動画はドーパミンを過剰に出し、“興奮状態”をつくる
     ドーパミン上昇 → 脳が狩猟モード → 休息に入れない。

  3. ストレス情報(ニュース・SNS)はコルチゾールを上げる
     寝る前にコルチゾール↑ → 睡眠の質が確実に低下。

スマホを触らない時間は、人と話したり、読書、散歩、ピアノ、カラオケ、ヨガ、筋トレ、自炊、外食、TV、漫画、などハマるものを見つけてみましょう。

寝室やベッドは、寝るだけの空間に

  1. 脳は環境でモードを切り替えるため
     「ここは寝る場所」という認識が強いほど副交感神経が働きやすい。

  2. 刺激が少ないと体の緊張がゆるみ、血流が改善する
     → 内臓へ血液が戻り、自然治癒力が働きやすくなる。

  3. 視覚刺激が減ると、脳の処理量が減り、睡眠ホルモンが出やすい

スマホを無意識に触ってしまう方は、日中に思う存分、楽しみましょう。
寝室やベッドに入った時は、スマホを触らず、寝るモードに。
中途半端にスマホを触って楽しむ・だらだら触るのはNG。

“眠たくなってから”布団に入る

  1. 無理に寝ようとすると緊張が生まれ、交感神経が上がるため
     「寝なきゃ」→ 脳が興奮 → 逆効果。

  2. 布団=苦しい場所 という学習が起きてしまうため
     これが続くと慢性的な入眠困難となる。

  3. 自然な眠気は、セロトニン→メラトニンの切り替えが十分に起きた証拠
     “自然な眠気”こそ最強の睡眠薬。

全然眠たくないのに布団に入るとどうなるでしょうか?
スマホを触りだし、余計眠れない循環になり、スマホの過情報に脳が疲れ切ったら寝落ちをする、、、それでは疲れが残る睡眠になってしまいます。
無理に寝ようとせず、眠たくなったら寝る習慣をつけましょう。

まとめ

睡眠は「気合で眠るもの」ではなく、
日中のホルモン・血流・自律神経の整い方で決まるものです。

簡潔にまとめると、
夜までは存分にからだを動したり、楽しんで心を満たす行動を行う。
そして、夜はリラックスする時間にすること。

これらが整えば、
「寝れない」も「疲れが取れない」も自然と改善していきます。

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