スマホの使いすぎで首が壊れる時代に
現代人の多くが抱える“首こり”や“肩こり”。その原因のひとつに「ストレートネック」があります。
スマホやパソコンに長時間向き合うライフスタイルにより、本来カーブを描くはずの首の骨(頚椎)がまっすぐになり、結果として首や肩に大きな負担をかけているのです。
ですが、本当に原因はスマホだけでしょうか?
今回は整体師の視点から、ストレートネックの「本当の原因」と「セルフケア法」について解説します。
ストレートネックとは?本来の首の構造を知ろう
正常な首(頚椎)は、横から見るとゆるやかなカーブ(前弯)を描いています。
このカーブは、頭の重み(4〜6kg)を分散し、首の筋肉や神経への負担を軽減する重要な役割があります。
しかしこのカーブが失われて真っ直ぐになってしまうと、
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常に首の筋肉が緊張状態
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神経や血管が圧迫されやすくなる
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肩こり・頭痛・めまい・眼精疲労 などの不調が現れやすくなる
という状態になります。
原因はスマホだけじゃない?隠れた根本原因とは
スマホを見る姿勢(うつむき)が首への負担となるのは事実ですが、
実はそれ以外にも、以下のような“体の内部環境”が大きく影響しています。
横隔膜がうまく使えていない
呼吸が浅いと、首や肩で呼吸を代償しようとします。
つまり、首まわりの筋肉が常に働き続けてしまい、筋肉がこり固まり、骨格の歪みに。
腹圧が弱く、体幹が支えられていない
姿勢を支える体幹(インナーマッスル)が使えず、首や背中でバランスを取ろうとします。
これもストレートネックを助長する要因のひとつです。
デスクワークや運動不足による循環不良
長時間同じ姿勢で動かないと、筋肉・血管・神経・リンパの循環が悪くなり、慢性的なコリや痛みの原因に。
自分でできる!ストレートネックの整体的セルフケア
ストレートネックの改善には、単に首を伸ばすだけでなく、体全体のバランスを整えることが大切です。
深い呼吸を習慣に(横隔膜を意識)
1日3回、5回ずつの腹式呼吸でOK。
鼻から吸って、お腹を膨らませ、口から細く長く吐き切ります。
肩や胸ではなく、「お腹」が膨らむのがポイントです。
お腹に圧をかけるエクササイズ(腹圧アップ)
仰向けで両膝を立て、お腹に手を当てながら軽く息を吐く。
その状態でお腹に力を入れて10秒キープ。1日3セットが目安です。
肩甲骨まわりを動かす(循環を促進)
肩甲骨を「前→上→後→下」と大きく10回ゆっくりまわす。
背中や首まわりの筋肉がゆるみ、自然と姿勢も整いやすくなります。
ストレートネックは“首だけ”の問題じゃない
ストレートネックは見た目だけでなく、体の内部機能や生活習慣が関係している「全身の問題」です。
スマホを見ながらでも、呼吸・姿勢・循環を意識するだけで、身体は自然に整っていきます。
「整体」とは、ただ不調を取るだけでなく、**“体の使い方の再教育”**でもあります。
毎日のケアと気づきで、スマホ時代でも首が壊れない体をつくっていきましょう。
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