健康の仕組み | 宇宙から生命まで、すべては「循環」で成り立っている

不調の原因と対策

私たちは日々、「安定」「安心」「変わらない日常」を求めます。けれど、本来この宇宙には“止まっているもの”は何一つ存在しません。変化と循環こそが、存在の根幹です。

宇宙と生命は”循環”するから存在できている

すべての存在は、循環の中で生まれ、循環の中で還っていきます。

  • 星は爆発し、新たな星の材料になる
  • 植物は枯れて土に還り、新しい命を育てる
  • 人の細胞も入れ替わりながら、生と死をくり返している

宇宙から細胞レベルまで、一つの“流れ”の中でエネルギーが形を変えながら存在しています。だからこそ、変化を拒むことは、生命の流れを拒むこと

「何もせず変化せず生きられる状態」は不調を発生させ、
「変化を受け入れ、流れに委ねる状態」は生命を繋ぐといえます。

循環が止まると、宇宙も生命も「滞り」始める

宇宙哲学から見ても、循環が止まるところに不調や破壊が起こります。
星が寿命を迎えるのも、エネルギーの循環が限界を迎えた瞬間です。
同じように、私たちの体や心でも、循環が止まると不調が生まれます

  • 血液の流れが滞れば、冷えや肩コリ、痛みが生まれる
  • リンパが滞れば、老廃物がたまり、むくみやだるさが起こる
  • 感情を抑えこめば、心の中に澱(よど)みが生まれ、モヤモヤが消えなくなる
  • 思考がぐるぐる同じところを回ると、現実の行動が止まり、人生が進まなくなる

つまり、「流れが止まる」ことは、宇宙規模で見ても、人間レベルで見ても、“破綻”の始まり、病気になりかねない状態になります。

現代人が“循環”を止めてしまう要因は?

現代社会は、あらゆる面で「流れよりも安定」を優先するようになりました。その結果、私たちは「動いているようで、実は流れていない」状態に陥っています。

  • スマホやSNSによって常に情報が晒され、疲れて思考停止
  • デスクワーク中心の生活で体を全然動かない
  • 感情を「見せてはいけない」「我慢すべき」と抑えこむ
  • 効率と成果を求めるあまり、“ゆらぎ”や“無駄”を切り捨てる

情報だけが流れていて、心と体はピタリと止まっている。タスクは回っても、血流や感情は止まっている。
これが、現代人の“循環不全”です。

循環が戻る=健康な状態

では逆に、循環が戻ると何が起こるのでしょうか。

  • 血液が正常に流れれば、体は修復を始め、肩こり冷えなどが消えていく
  • 風邪をひいても、すぐなおる
  • 呼吸が深くなれば、神経が整い、思考が静まる
  • 感情を感じきれば、ストレスは溶け、心は軽くなる

循環とは、“本来の生命の流れに戻ること”です。子供がどんなに疲れても寝れば元気になる状態に近いです。
何か不調があるならば、循環できない原因が日常生活に隠されています
何かを“足す”のではなく、止めていた流れを“解放”するだけで、体も心も自然に再生していきます。

循環を取り戻す3つの実践

循環を止めている行動や思考を振り返り、手放す

私たちは、無意識のうちに「循環を止めてしまう行動」を日常的に繰り返しています。

例えば、
・デスクワークで長時間同じ姿勢を続けている
・睡眠不足のまま活動を続けている
・お酒の飲みすぎで内臓に負担をかけている
・感情を抑え込み、我慢ばかりしている
・人の評価に縛られて行動できない   など

仕事でも生活でも、上手くいかない時は、どこかで「循環不良」が起きています。
大切なのは、「何かを新しく始めること」よりも、まず“流れを止めているもの”に気づき、手放すこと。

しっかり食べる・からだを動かす・ぐっすり寝る(流れを生む)

誰もが聞いたことある「食事、運動、睡眠」は生命を維持するために基本にして重要なことになります。
3つを行うと、血流・リンパ・代謝を促し、自然治癒力(体が勝手に治る機能)が促進され、不調が改善するようになります。

関連記事:
▶食事の教科書パート① | なぜ食事は大事なのか?|健康を支える食習慣の基本

運動の教科書 パート①|なぜ運動が大事なのかー初心者でも続けやすい健康習慣

睡眠の教科書 パート① | 睡眠不足を放ってない?現代人が見直すべき快眠の理由

感情をずっと抑え込まない(止めない)

怒りも悲しみも、抑えるほどよどみます。感情を否定せずに「今、そう感じている」と認めるだけで、流れは動き出します。

どうしても我慢しなきゃいけない状況の場合もあると思います。その時は、ノートに感情を書き出す・信頼できる相手に話すことが有効です。

関連記事:メンタルの教科書 Part1|なぜストレスケアが大切なのか?

さいごに | ”現実”と”循環の行動”について

人は「生きたい」という生存本能の中で安心や安全を守ろうとします。
私たちは「止まっていれば安全」と思いがちですが、本当の安心安全は「流れの中に在る」状態です。

つまり、多少の不安や揺らぎを感じながらも行動すること
それが、“生きる”ということなのだと思います。

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