はじめに|「夜中になると食欲が止まらない」その理由
夜更かししていると、なぜか急に甘いものが食べたくなる。
お腹が空いているわけでもないのに、パンやお菓子に手が伸びてしまう——。
そんな経験、ありませんか?
実はこれ、意志が弱いからではありません。
体の中では、睡眠不足や夜更かしによってホルモンバランスや血糖値、自律神経が乱れているサインなのです。
今回は、「夜更かしと深夜の食欲」の関係を、科学的にわかりやすく解説します。
夜更かしすると食べたくなる4つの理由
① 食欲ホルモンが乱れる
夜更かしや睡眠不足によって、
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**グレリン(食欲を増すホルモン)**が増え
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**レプチン(満腹を感じるホルモン)**が減ります。
結果として、「本当はお腹が空いていないのに、食べたくなる」という状態が起こります。
脳が「もっと食べろ!」と誤作動を起こしているイメージです。
② 血糖値が不安定になる
夜更かしすると、体内時計(概日リズム)が乱れ、
インスリンの働きが鈍くなり、血糖コントロールがうまくいかなくなります。
その結果、脳が“エネルギー不足”と錯覚して、糖質(パン・お菓子など)を欲するようになります。
③ ストレスと交感神経の優位
夜遅くまでスマホやパソコンを見ていると、
交感神経(活動・緊張モード)が働きっぱなしになります。
するとストレスホルモンコルチゾールが分泌され、
イライラや不安を「食べることで紛らわせようとする」状態に。
④ 理性が弱まり、快楽を求めやすくなる
深夜になると、脳の理性を司る前頭前野の働きが低下し、
代わりに「**報酬系(ドーパミン)」が優位になります。
つまり、
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判断力が鈍くなり
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快楽(食べること)に走りやすくなる
「ちょっとだけ」のつもりが止まらなくなるのは、脳の性質なのです。
深夜の食欲をコントロールするセルフケア
① 睡眠リズムを整えるのが最優先
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なるべく0時前には寝る
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寝る90分前にお風呂に入る
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スマホ・PCは就寝1時間前にオフ
夜の眠気は、“時間”と“環境”でつくることができます。
② 食べる以外の「快」を用意しておく
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カフェインレスのハーブティー(カモミール・ルイボスなど)
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アロマオイル(ラベンダー、ベルガモットなど)
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軽いストレッチやセルフマッサージ
「リラックス=食べる」という思考を切り替えるための“代替習慣”が大切です。
③ それでもお腹が空いたときの“夜食の選び方”
NGな食べ物 | OKな食べ物(少量) |
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菓子パン、クッキー、アイス | ナッツ、ゆで卵、甘酒、チーズ |
ポイント:糖質単体ではなく、たんぱく質や脂質と一緒に摂ることで血糖値の安定をサポート。
まとめ|夜更かしの“食べたい”は、体からのSOS
「夜中に食べたくなる」のは、体の自然な反応。
大切なのは、それを**「自分の意志の弱さ」と責めないこと**です。
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食欲ホルモンの乱れ
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血糖値の変動
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自律神経の乱れ(交感神経優位)
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前頭前野の働きの低下と報酬系の暴走
これらが重なると、**深夜の“暴食スイッチ”**が入りやすくなります。
今日からできるのは、「1つ、夜の習慣を変えてみること」。
完璧でなくていい。小さな変化から始めましょう。
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