「昔は24時前に寝れていたのに、最近は気づけば1時、2時になっている…」
そんな感覚を持つ人は少なくありません。
スマホを見ていたらいつの間にか深夜、休日の夜更かしが習慣化してリズムが乱れる。こうした傾向は、個人の問題だけでなく、社会全体で起きている現象です。
日本人の睡眠時間はどう変わった?
厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、日本人の平均睡眠時間は年々短くなっており、特に20〜40代では24時以降に就寝する人が過半数を占めます。
また国立精神・神経医療研究センターの調査でも、睡眠不足や睡眠の質の低下が心身の不調と関連していることが報告されています。
まず就寝習慣のセルフチェックをしてみよう
あなたの睡眠リズムを振り返ってみましょう。以下の項目で当てはまるものにチェックしてください。
☐ 平日の就寝時間が24時を過ぎることが多い
☐ 休日は平日より2時間以上遅く寝ている
☐ 朝スッキリ起きられず、二度寝や寝だめに頼る
☐ 布団に入ってから30分以上スマホを触っている
☐ 日中に眠気やだるさを感じることが多い
✔が2つ以上ついた人は、生活リズムが乱れているサインかもしれません。
今日からできる小さな習慣(スマホを早めに手放す、休日の寝だめを1時間以内にする、朝に太陽を浴びるなど)から始めてみましょう。
なぜ睡眠が不規則になる理由
・スマホ・SNSの普及:ブルーライトや情報刺激で脳が覚醒状態に
・働き方の変化:リモートワークやフレックスで生活リズムがずれやすい
・ストレスや不安:考えごとで布団に入っても眠れない
・休日の寝だめ:リズムの乱れが平日に持ち越される
睡眠が不規則だとどうなる?
不規則な睡眠は、体と心にさまざまな影響を与えます。
デメリットと一部のメリットを整理すると次のようになります。
デメリット
- 自律神経が乱れ、だるさや頭痛を感じやすい
- 肌荒れやむくみなどの美容トラブル
- ホルモン分泌の乱れによる食欲増加・体重増加
- ストレス耐性の低下でイライラ・不安感が強まる
- 生活習慣病(糖尿病・高血圧など)のリスク上昇
- 集中力・記憶力の低下により学習や仕事の効率が落ちる
意外なメリット
- 夜の静かな時間にクリエイティブな発想が生まれることがある
- 夜型で頭がさえて活動しやすい人でも、20時や21時に眠たくなったときに素直に寝ると、翌朝は驚くほどスッキリすることがある
- 昼夜逆転の経験を通して、体のリズムや睡眠の大切さを実感できる
- 柔軟な働き方(夜型の仕事や海外とのやりとり)に適応しやすい
夜型人間(ナイトタイプ)について
「夜型人間」とは、生まれつき体内時計が夜型に傾いている人を指します。
夕方〜夜にかけて活動能力が高くなる一方で、社会の標準的な生活リズムと合わない場合、慢性的な睡眠不足(睡眠負債)になりやすいです。
夜型の人が健康的に生活するための工夫:
- 朝起きたらカーテンを開けて太陽光を浴びる
- 就寝前1時間はスマホやPCの画面を控え、リラックスできるルーティンを作る
- 休日の寝だめは1時間以内に抑え、体内時計を大きく乱さない
- 夜型で頭がさえていても、眠たくなったときに素直に眠ることで
これからの時代に大事な睡眠の考え方
睡眠は「質」がとても重要です。
24時前に眠ることで体内時計が整い、成長ホルモンの分泌もスムーズになります。心身の回復力を高め、翌日の活力を生むために、眠る時間を意識的に守ることがこれからますます大切になっていくでしょう。
睡眠は、効率化することができない体と心の休息時間です。
生命の維持につながる重要なことですので、今日から見直してみましょう。
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