何もしなくても疲れる理由|脳の「自動再生モード」を休めよう
「今日は特に何もしていないのに、なぜか疲れた…」
そんな経験はありませんか? 実はその疲れ、怠けているせいでも体力不足でもなく、脳の仕組みが関係しています。
脳は「何もしていない時」も動いている
人の脳は、安静にしている時でも働き続けています。
例えば、過去を思い出したり、未来を想像したり、自分や他人を振り返ったり。
実はこの時、作業している時とほとんど同じくらいのエネルギーを消費しているのです。
DMNとは?「脳の自動再生モード」
この「ぼんやりしている時に働く脳の回路」は、専門的にはDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)と呼ばれています。
難しく聞こえますが、わかりやすく言えば“頭の中の自動再生モード”です。
体は休んでいるのに、頭の中では勝手に映画が流れ続けるようなもの。
これが過剰に働くと「何もしていないのに疲れる」状態が生まれます。
疲れを生む「脳の自動再生」
- 反芻(はんすう)思考:過去の失敗や嫌な出来事を繰り返し思い出す
- 未来不安:まだ起きていないことを何度もシミュレーションする
- 自己批判:「自分はダメだ」と頭の中で自分を責め続ける
こうした「頭の中の会話」こそが、休んでいるのに疲れてしまう最大の原因です。
脳を休ませる方法
大切なのは「脳を止めようとする」のではなく「切り替えの習慣を持つ」ことです。
1. マインドフルネス
呼吸や今の体の感覚に意識を戻すだけで、脳の自動再生をオフにしやすくなります。
食事をゆっくり味わうだけでも立派なマインドフルネスです。
2. 瞑想
数分でも目を閉じて静かに座り、「浮かんでくる考えをただ眺める」。
それだけで脳のノイズが弱まり、リセット感が得られます。
3. ノートに感情や思考を書き出す
脳内の声を頭の中だけで抱え込むと、自動再生モードは止まりません。
紙に書き出すことでアウトプットされ、頭の中が静かになります。
4. 軽い運動
散歩やストレッチで血流を良くすると、脳が自然と切り替わります。
特に太陽の光を浴びながらのウォーキングはおすすめです。
5. SNSや情報の刺激を減らす
スマホやSNSは無意識に脳を刺激し、再生モードを加速させます。
意識的に「情報オフタイム」を作ることで、本当の休息が得られます。
まとめ
「何もしなくても疲れる」のは、怠けているのではなく脳の自動再生モード(DMN)が休めていないから。
マインドフルネス・瞑想・ノート術・軽運動・SNSの刺激を減らすなどの習慣を取り入れて、脳をオフにしてあげましょう。
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