はじめに:なぜ、ちゃんと生活してるのに疲れるの?
「しっかり寝たのに、なんだか体が重い」
「運動もしてるのに、疲れが抜けない」
こんな悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか?
実はその原因、意外にも細胞の中の「ミトコンドリア」の働きにあるかもしれません。
ミトコンドリアとは?|細胞の“発電所”の正体
ミトコンドリア=私たちの“エネルギー工場”
ミトコンドリアとは、私たちの細胞の中にある小さな器官で、エネルギー(ATP)を作る役割を担っています。
ATPは、心臓を動かす、脳で考える、体を動かす…すべての活動に必要な「体の燃料」です。
とくにミトコンドリアは、脳・心臓・筋肉などエネルギーを多く使う臓器にたくさん存在しています。
ミトコンドリアが弱ると、体はどうなる?
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年齢とともに減少
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ストレスや酸化で働きが落ちる
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酸素や栄養が届かないとエネルギーを作れない
その結果…
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疲れやすい
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太りやすい
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寝ても回復しない
という、まさに**「現代人あるある」な状態**に。
ミトコンドリアと整体|見落とされがちな重要な関係
血流・呼吸・姿勢がカギになる
整体は「体の歪みを整える」だけではありません。実は、ミトコンドリアの働きにとっても、こんなメリットがあります。
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筋肉の緊張がゆるむ → 血流アップ
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骨格が整う → 姿勢・呼吸が整う
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横隔膜が動きやすくなる → 酸素供給アップ
つまり整体は、ミトコンドリアが“働ける環境”を整える手助けになるんです。
ミトコンドリアを活性化させる7つの方法
以下は、科学的にも効果が認められている方法です。今日からでもできることばかりなので、ぜひ取り入れてみてください。
① 冷水シャワー・温冷交代浴
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交感神経が活性化 → 血流アップ
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ミトコンドリアの数や機能向上の可能性あり(※寒冷刺激による適応)
② 軽い運動(ウォーキング・筋トレ)
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筋肉を使うことでATPが必要に → ミトコンドリアが増える(=生合成)
③ 空腹時間(プチ断食)
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食べない時間を作ることでオートファジーが働き、古いミトコンドリアがリサイクルされる
④ 良質な睡眠
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ミトコンドリアのDNA修復と再生の時間
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7時間以上の深い睡眠が推奨される
⑤ 呼吸を整える(横隔膜の活性)
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深く吸うことで酸素が全身に届き、ATP産生が効率化
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整体で横隔膜の動きが改善されることも
⑥ 整体で“循環の良い体”をつくる
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酸素や栄養が届く土台をつくることで、ミトコンドリアが働きやすくなる
⑦ 抗酸化物質の摂取
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ビタミンC・E、ポリフェノールなどで酸化ストレスを軽減
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ミトコンドリアの老化予防にも
整体師として伝えたい“健康の見方”
健康=「痛くない」ではなく、「エネルギーが循環している」こと
整体の目的は、ただの“痛み取り”ではありません。
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血液や酸素、栄養がスムーズに巡る体
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細胞が自分で回復できるエネルギー状態
これこそが、私が目指している**「自律的な健康」**です。
「気合いや我慢」ではなく、「細胞のエネルギー」が整えば、人は自然に元気になります。
まとめ|ミトコンドリアを元気にすれば、あなたも元気になる
ミトコンドリアは“あなたの元気”をつくる工場。
整体や呼吸、冷水シャワーでその工場の働きを最大化することが、
疲れにくく、病気に負けない体づくりの第一歩です。
参考文献
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Wallace, D. C. (2005). Annual Review of Genetics
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Picard, M., & McEwen, B. S. (2018). Psychosomatic Medicine
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Hood, D. A. (2009). Mitochondrial biogenesis and exercise
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Huttunen, K., et al. (2004). International Journal of Circumpolar Health
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Madeo, F., et al. (2015). Caloric restriction mimetics
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Ristow, M., et al. (2009). PNAS
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