はじめに:長生きは「幸せ」か?
近年、「人生100年時代」と言われるようになりました。
医療や科学の進歩により寿命は延び続けていますが、それと同時に私たちは新たな課題にも直面しています。
本当に必要なのは“ただ長く生きること”ではなく、“どう生きるか”を考えること。
元作業療法士であり整体師である私は、これまで多くの人と関わる中で「長寿=幸せ」とは限らないことを痛感してきました。
本記事では、寿命が延びる時代において私たちが大切にすべき「生き方」「体と心の整え方」について、整体師としての視点からお伝えします。
長寿化がもたらす4つの社会的課題
健康寿命とのギャップ
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生きてはいるけれど、寝たきりや介護状態で過ごす人が増える可能性
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👉 元気で自立した時間を延ばす=本当の意味での健康寿命の延伸が課題に
人生の目標を見失う人が増える
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80歳で定年しても、あと20年…
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👉 長い人生をどう使えばいいかわからず「生きがいの喪失」が起こる
健康格差・経済格差の拡大
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高額なアンチエイジング医療や健康サービスを受けられる人と、そうでない人
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👉 「長生きできるのは金持ちだけ」といった不平等な構造も起こりうる
孤独と精神的な疲弊
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長生きするほど、身近な人の死や孤立を経験することに
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👉 身体より先に、心の支えやつながりの欠如が深刻になる
これからの人間の“志向”はこう変わる
寿命が延びれば、「生き方」や「価値観」も自然と変化します。
DoingよりBeingへ
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「何をするか」より「どう在るか」が大切にされる
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👉 結果ではなくプロセス、目標よりも“今この瞬間”を大事にする人が増える
“健康”は生きがいの土台である
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健康がなければ、やりたいことも楽しめない
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不調が多いほど思考も暗く、行動範囲も狭まる
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「生きがい」は健康の“その先”にあるもの
自分の健康を“自分で守る”時代に
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医者や薬に頼るより、「予防・ケア・メンテナンス」の重要性が高まる
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👉 食事・運動・睡眠・ストレス・体の使い方=セルフマネジメント力
生涯学び・生涯現役が当たり前に
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70歳で大学へ入り直す、80歳で転職、90歳で起業
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👉 「遅すぎる」はなくなる。「やりたい」が基準になる時代
“つながり”や“感謝”が幸福の本質になる
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長寿社会では「貢献」や「共感」が幸福の源泉になる
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👉 子ども、家族、地域、自分の大切にしたいものと丁寧に関わる
幸福ホルモンから見た“満たされ方”
現代社会は「ドーパミン偏重」な生活になりがちです。
SNSやスマホによって、短期的な快感ばかりが脳に刺激され、逆に心が疲れてしまうことも。
そこで注目すべきなのが、セロトニン・オキシトシン・エンドルフィンといった“持続的幸福ホルモン”です。
セロトニン
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心を安定させる
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日光を浴びる/リズム運動/深い呼吸
オキシトシン
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つながり・信頼のホルモン
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誰かと話す/共感する/感謝を伝える
エンドルフィン
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快感・集中のホルモン
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趣味/運動/笑うこと
整体師として感じる、未来の健康
「長く生きる」ことはゴールではなく、「どう生きるか」が本質です。
私が整体を通してお手伝いしたいのは、
あなた自身の“健康と向き合う力”を育てること。
体の不調をただ治すのではなく、
気づき → 意識 → 行動 → 回復へとつなげていく。
それが「100年時代の生き方」にもつながると信じています。
まとめ:寿命が延びる時代、心と体をどう整えるか
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寿命が延びても、心と体が整っていなければ「幸せな長生き」にはならない
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本当の意味での健康は、自分と向き合う時間の中にある
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整体はその「きっかけ」であり、「原点に戻る場所」でもあります
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